滞在許可申請とは、日本に一定期間以上滞在するために必要な許可を得るための手続きです。観光などの短期滞在(90日以内)の場合は通常不要ですが、就労、留学、家族滞在など、中長期にわたる滞在を希望する場合は必ず必要となります。
主な目的と種類:
滞在許可は、その目的によって様々な種類があります。代表的なものとしては以下のようなものがあります。
- 就労目的:
- 技術・人文知識・国際業務(いわゆる「ホワイトカラー」職)
- 技能(特定の技能を持つ職人など)
- 特定技能(人手不足分野での就労)
- 高度専門職(高度な専門能力を持つ人材)など
- 留学目的:
- 留学(大学、専門学校、日本語学校など)
- 家族滞在目的:
- 家族滞在(日本人や在留外国人の配偶者、子など)
- その他:
- 特定活動(ワーキングホリデー、インターンシップなど特定の活動)
- 永住者(日本に永続的に滞在する許可)
- 定住者(特定の事情により日本に定住を許可される者)
申請の流れ(一般的な例):
- 在留資格認定証明書交付申請(海外から来日する場合):
- 海外にいる外国人が日本に入国して滞在を始める場合、まず日本国内の受入れ機関(企業、学校など)が代理人となって、入国管理局に「在留資格認定証明書」の交付を申請します。
- これは、日本に入国する前に、その外国人が希望する在留資格に該当するかどうかを事前に審査してもらうものです。
- これが交付されたら、現地の日本大使館や領事館で査証(ビザ)の申請を行います。
- 査証(ビザ)申請(海外から来日する場合):
- 在留資格認定証明書を持って、現地の日本大使館や領事館に査証(ビザ)を申請します。
- ビザは入国を許可するためのものであり、滞在許可そのものではありません。
- 上陸審査・在留カード交付:
- 日本に入国する際、空港などの港で上陸審査を受けます。
- 在留資格が認められれば、パスポートに上陸許可の証印が押され、中長期滞在者には「在留カード」が交付されます。この在留カードが、日本での滞在許可を証明する身分証明書となります。
- 在留期間更新許可申請:
- 現在の滞在許可期間が終了する前に、引き続き日本に滞在したい場合は、在留期間の更新を申請する必要があります。
- 在留資格変更許可申請:
- 現在持っている在留資格から、別の在留資格に変更したい場合(例:留学から就労へ)、在留資格変更許可申請を行います。
申請に必要な書類:
申請する在留資格の種類によって必要な書類は大きく異なりますが、一般的には以下のような書類が求められます。
- 申請書(所定の様式)
- 写真
- パスポート
- 在留カード(日本にいる場合)
- 活動内容を証明する書類(雇用契約書、入学許可書など)
- 納税証明書、預金残高証明書など、滞在費用を証明する書類
- 身元保証書(必要な場合)
- その他、申請内容に応じた書類
申請先:
居住地を管轄する地方出入国在留管理局(旧:地方入国管理局)
重要事項:
- 早めの準備: 申請には多くの書類が必要となり、準備に時間がかかる場合があります。余裕を持って準備を始めましょう。
- 正確な情報提供: 虚偽の申請や情報の隠蔽は、不許可の原因となります。正確な情報を提供しましょう。
- 専門家への相談: 手続きが複雑な場合や、不安な点がある場合は、行政書士や弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。
これは非常に簡単な説明であり、実際の申請は個々の状況によって細部が異なります。必ず出入国在留管理庁のウェブサイトや、専門家のアドバイスを参照するようにしてください。